優登日の箱の中 ゆうとひのはこのなか

強く優しく生きられる道を探しています。

ときに夕暮れ



太陽の

生まれてくる

はつらつとした感じ

ばかりみている

けれど


夕暮れ時の

寂しい色の

うつくしさに

時折心奪われる


辺りが暗くなって

しまう前

急いだ気持ち

あずけて

ひとときを

追いかけてみる


今日も

ふらふらと迷った


決めたことに

ぐらぐらした


よくなろうと

もがいたんだね

きっと


素直になって

あしたは

思うように

できるとよいな


もっと冷え込む

静かな風

あたたまるため

もう帰ろう

まだ長い髪


あこがれた

ぬくもりとは

ちがうところに

たどりつく


つめたい風で

すっきりとして


冷えたら

すこしあたためて


厳しく

やさしい空

見上げながら行く


わたしでいられるなら

別のしあわせ


にぎやかな歌をすこし

あとは

しずかな夢の絵を

ながめる


一人は寂しいよ

救われたところ

感謝して

やわらかな笑顔

まだ長い髪

雪と鳥たち


突然

運ばれてくる

雪雲

雪がふわふわ

おりてくる


おひさまは

ひかっていて

うすく

あかるい


はっさくの木には

たまごを

あたためている鳩が

丸くなり


なくのを

控えたメジロが

鳩の巣の近くに

やってくる


ゆきがくっつく

髪の毛を

はらいながら


鳥たちと

雪をただ見ていた


軽く降る雪は

踊るようで

楽し気だ


すぐ晴れることは

わかっている


まだ寒いけれど

春の足音が

かすかに


すこし先の

雪の予報

どうだろう


ゆっくりと

ゆっくりと

季節は動く

鳥たちに笑顔

寒くても

元気だしていこう