優登日の箱の中 ゆうとひのはこのなか

強く優しく生きられる道を探しています。

美容室の先生



子猫に
ひっかかれて
あちらこちらに傷


いたいけど
なんだか許していて


とそれで
小さな頃
近所の美容室の先生を
思い出した


シャム猫を
可愛がっていて


傷だらけの腕で
髪をきれいにしてくれた


伸ばしていた髪を
初めて切って泣いた日


一人でお金をにぎりしめて
順番を待った日


成人式の日


わたしのたいせつな
髪との思い出が
つまっている


やさしくて
あたたかくて
おしゃれで
先生が好きだった


ひっかかない猫も
もちろん
好きだけれど
ひっかく猫も
憎めないんですね
痛いから
やめてほしいけど


先生と
お話ししたくなった