優登日の箱の中 ゆうとひのはこのなか

強く優しく生きられる道を探しています。

あこがれのいろ



目の前の

悲しみのいろ


何もほかには

写らなくて


体が

重くなる


ひとりでいる

静かな部屋


やはり子猫が

探してきてくれる


いつもそっけない

9才の猫


さりげなくそばに

くっついて

ぽかぽかと

あたたまる


なにがわかるのか

いやされて

嬉しい涙が

あふれて


とおくなった

わすれそうな

あこがれ


ちいさな

ちかくのやさしさに

はげまされ


もう一度

薄くなったもの

なおしてみる


すこしでも

悲しみだけわすれて


夢のかたち

見上げよう