優登日の箱の中 ゆうとひのはこのなか

強く優しく生きられる道を探しています。

母と歌

幼い頃

母が口ずさんでいた

歌を

わたしは

最後の日

母の前でなぜか

歌っていた


どちらも

花嫁の歌


母と二人

運命に

身を任せ


ただいっしょの

ときを過ごした


それからまもなく

母は

遠い世界へ


生きるということ

さびしいということ

つよかったこと

やさしかったこと

傲慢だったこと


いろんなあふれる思いが

わたしを

変えている


なにもかも

いやなこと

忘れられる


懸命に生きた証

母が使っていた

小物

わたしも受け継いで


ずっと

これからは

なかよしだった記憶

大切に