優登日の箱の中 ゆうとひのはこのなか

強く優しく生きられる道を探しています。

蝶のブローチ



飾る余裕

残らずに


むきだしのまま

のぞんだ


きらびやかな

横顔を

なんども

なみだをふいて

祝福した


ちいさな素朴な

花と

おおきなひろい

空と

みんなと同じ

私にも


いいんだ

これで


なんども

言い聞かせた


壁はあついし

高いのだけど


いつしか

知らぬ間に

窓ができていて


光が

やってくるように


蝶のブローチを

つけてみたこと


たぶん

それが合図


静かな秋風が

清らかな音

届けてくれて


止まった時計

また動き出した

初めての絵



だれかに
助けをもとめて
弱かった


つらいとき
もらった言葉
たくさん


いまごろになって
やさしさに
素直に
感謝できる



長く長く
まちがえたまま
ずっとずっと
苦しいまま


ひとりで
ひとつだけ
のりこえてから
わかってきた


いきいきと
のびのびと
できる仕事へ
まっすぐ


夢を思い出すと
初めてみる
印象的な絵


強さと弱さが
バランスよく
感激を呼ぶ


美しさ
涙ながらかみしめた

桔梗


むらさきが

まぶしくて


ひさしぶりに

懐かしい友に

であったような


しみじみ

うれしいきもち


またあえて

よかった


たくさんの

お花のなかで

かがやいていて


ちいさいのに

すごいね

すてき


ひかえめな美

あこがれて


えがおも

ちいさく

いつまでも