優登日の箱の中 ゆうとひのはこのなか

強く優しく生きられる道を探しています。

キキョウ

見たことがない

草のような

花の芽のような


なぞのまま

かわいがって

みることにした


少しずつ

おおきくなる

葉と丈

やがてつぼみがつく


どんな花が

咲くのだろう?


風船のように

ふくらむ

紫のつぼみ


今朝

咲いていたのは

キキョウの花だった


植えたのを

忘れたのか

種が飛んだのか

わからないけど


成長する姿

観察したの

ワクワクした


古風な紫が

寂しい庭に

光っていた




明日は



雨が上がって

晴れ上がった朝


しゃがみこんで

ちいさくなって

黄色いハルジャギクを

見上げていた


思うように

できないよ


あふれた

悲しみが

お花のとなりにいて

少しずつ

ちいさくなっていく


うまくはなくても

自分の精一杯で

かたちにしてみよう


まだぎこちないのが

残るけれど

心はまっすぐ前


すこし無理をして

動いてみる


赤い電車に

予定どおりゆられた


やすみながら

深みどりのイチョウのみちを

お日様に照らされて

あるいた


木陰ベンチで風に吹かれ

まだ弱気な自分と

いっしょに

青空をまた眺めた


このわたし

いま

生きていて

きっと

つながっている


明日はできるように


いいきかせて

立ち上がった

まだ知らない景色


いただいた

よい気持ちを

大切に


いただいた

よいご縁に

感謝して


みんなの幸せ

祈りながら


まだ知らない

美しい景色

まち続けていたい